土曜の朝

トーストが焼ける匂い

ベッドの傍らにはまだ彼女のぬくもりが残っている

彼女の残り香をたどって

ベッドを抜け出し髪ををボサボサをかきながら

キッチンへと向かう


彼女は僕に気づき

ふわっと表情を柔らげる


おはようと互いに言葉を交わし

軽く唇をかわす


朝日差すやわらかな光の中で

二人は無邪気に触れ合う


その間トーストにのるはずの卵は

フライパンの上でじっくりと焼かれ


居間のTVにその日のニュースが流れる

ザザっと時折ノイズが入りつつ

その荒い映像はある地域で起こった

紛争の情勢を淡々と伝える


その小さな画面の中にもうひとつの

現実が映し出される


今世界の中心で抱き合ってるかのような

二人の傍らでその出来事はひっそりと流れ続ける